カーネルコンピュータシステム

KDviewDF2

製品概要

KDviewDF2について

KDviewDF2の概要図

  • TIFF、JPEG、JPEG 2000、GIF、PNG、BMPなどを含む60種類以上のラスターデータや、 HP-GL、DXFDWGを含むベクターデータ、PDFの表示ができるビューア製品です。
  • 表示した2つのデータを比較し、差分を表示できます。
  • 表示したデータを別フォーマットのイメージファイルとして保存したり、印刷したりすることが可能です。
  • 大きいサイズ(A0サイズ超)のデータの読み込みに対応しています。

特長

2つのデータを比較

  • 新旧図面(電子データ)の比較に最適です。
  • スキャナから取り込んだデータも、自動補正機能によって比較できます。
  • 色情報の比較が可能です。

差分を分かりやすく確認する機能

  • 削除部分(赤色)、追加部分(青色)、変更のない部分(黒色)に色をつけて表示できます。
  • 差分箇所を枠(緑色)で囲んで表示できます。
  • 差分箇所を順番に拡大して表示できます。

比較機能

差分表示

  • KDviewDF2で表示している2つのデータを選択して比較処理を行います。
    違いのある部分(差分)の色を変えた画像を比較結果として新規に表示します。 初期設定では削除された部分が赤色、追加された部分は青色、変更のない部分は黒い色で表示します。 (旧画像を比較対象A、新画像を比較対象Bに設定することを想定しています。色は変更できます。)
  • 比較結果の色数は、1/4/8/24ビットから選択できます。
    1ビットを選択した場合、長尺サイズの比較が可能になります。(V2.0.6.0~)
    >>比較結果の色数について
  • 差分を検出したページのみを出力できます。(V2.0.7.0~)
  • 比較対象を重ねて出力する以外にも、比較元画像の差分箇所に枠をつけて1つの画像として並べて出力できます。(V2.1.0.0~)
    >>出力方法の例 (V3.2.1.5から、出力方法を1つ追加しました)
  • 比較結果と比較元画像を同じウィンドウで切り換えて表示できます。(V2.1.0.0~)
  • 差分箇所を点滅させることができます。(V3.0.0.0からはフェードで点滅する機能などを追加しました。)

旧画像(左)と新画像(中)を比較した結果(右)の例
図1 旧画像(左)と新画像(中)を比較した結果(右)の例
(後述の[枠表示機能]による枠も表示されています)

自動位置合わせ機能

  • スキャナなどから取り込んだ画像同士の差分を調べる場合、単純に比較しただけでは、ずれやノイズも差分として検出してしまいます。 図面の内容の「本当に」違っている部分だけを差分として検出するには、画像同士のずれや傾きを考慮して比較する必要があります。 自動位置合わせ機能を利用すれば、このような補正を自動的に行います。
    補正の設定には、簡易的な設定と詳細な設定があります。
  • 簡易的な設定では、よく利用される設定を簡単に選択できます。(これらの設定は、V2.0.8.2以降のものです。)
    [なし]
    2つの比較元画像の左上を原点として単純に重ね合わせます。細かい補正を行わないので最も高速な処理となります。 ベクター系のデータを比較するのに最適です。
    [ずらす]
    2つの比較元画像が最も一致するように平行移動させて重ね合わせます。回転や歪みのないデータの比較に適しています。
    [変形]
    片方の元画像が、わずかに回転していたり歪んでいたりするときにそれらを補正して比較します。スキャンした画像の比較に適しています。
  • 詳細設定では、自動位置合わせの設定を5つのモードより選択し、補正の程度などを細かく調整できます。
  • 用紙サイズの異なるデータも自動的にサイズを補正して比較できます。(V3.2.3.0~)

枠表示機能

  • すべての差分箇所は、枠で囲まれて表示されます。
    これによって、差分領域が非常に小さい場合でも確認が容易になります。
    枠表示機能はオフにもできます。
  • 枠は、画像に直接描き込むこともアノテーションとして出力することも可能です。
    アノテーションとして出力することによって、色数が1ビットの比較結果であっても色のついた枠を表示できます。(V2.0.6.0~)
    >>アノテーションの枠について

差分検索

  • 比較結果の差分箇所を順番に、ウィンドウ一杯に表示して確認できます。
    パンウィンドウ(全景を確認できる別ウィンドウ)と連動しているので、差分箇所が全景に対してどの位置にあるかを把握しながら確認できます。 (V2.1.0.0からは、差分検索時に表示倍率を変えないようにすることも可能です。)
  • 比較結果がマルチページの場合、ページを越えて差分検索できます。(V2.0.2.0~)

比較範囲の指定

  • 比較処理を行う領域を、矩形または多角形(V1.2.2.0~)で指定できます。

非比較範囲の指定

  • 比較処理を行わない領域を、矩形で4箇所まで指定できます。

手動位置合わせ

  • 比較対象となるデータを手動で位置合わせすることが可能です。
    水平・垂直方向への移動、回転、拡大・縮小を手動で行います。
    自動位置合わせ機能で補正できないずれや回転があるデータを処理できます。
  • 比較対象の解像度が異なる場合でも利用できるなど操作性を改善しました。(V3.0.0.0~)
    (V3.1.0.0からは、手動位置合わせウィンドウのサイズを変更できます。)

操作の連動

  • 比較対象に選んだ2つの画像について、表示倍率やスクロールなどを連動させることができます。(V2.0.4.0~)
    比較処理を行い結果が表示されると、3つの画像で連動します。

比較結果の保存

  • 比較結果を KDviewDF2 独自のファイル形式で保存できます。
    この形式で保存すると、差分検索や点滅表示機能などを後から利用することができます。
    独自形式は2つあり、V3.1.0.0より前のバージョンでも開くことができる「ORG V3.0互換」形式と、 保存される情報が追加され、V3.1.0.0以降で開くことのできる「KDF」形式があります。

比較操作の例

主な機能

入力

  • プリント・プロットデータ、CADデータの表示に対応しています。
  • TIFF、PDF、JPEG 2000 などを含む、60種類以上のラスターフォーマットの表示に対応しています。
  • 大きい長尺データ(横幅が65,536ドット以上(モノクロ/6A0サイズ/600DPI相当))を読み込めます。

出力

  • 開いたファイルを別フォーマットのファイルとして出力(保存)できます。
    (V2.0.8.0からは、保存できるサイズが拡大しました。)
    (V3.2.1.0からは、代替処理を利用できます。 通常処理で保存できない大きなファイルを保存したいときや、プライベートタグを含まないTIFFに保存したいときに利用します。 ただし、対応フォーマットは限られます。)
  • 保存するページを指定できます。(V2.0.1.0からは不連続の複数ページにも対応しました。)
  • 保存フォーマットが対応するビット数に変換して保存できます。(V2.0.1.0~)

プリント・プロットデータ、CADデータについて

  • ペン番号、色番号による線幅、色(カラー出力時のみ)を設定できます。
  • HP-GL/2、OFIデータのラスター/ベクター混在データをサポートしています。
  • CADデータ(DXF, DWG)の読み込みには複数の制限があります。
    詳細については【弊社のDWG, DXF解析処理を使用する製品の制限事項】をご覧ください。
  • HP-GL/2を表示する場合、上書き・透過の設定、線端・線接続の形状設定などが可能です。
  • 標準GERBER(RS-274D)、拡張GERBERデータ(RS-274X)をサポートしています。
  • アパーチャデータの指定が可能です。

表示

  • 複数のファイルをタブ形式で表示できます。(V3.2.0.0~)
  • 距離計測機能によって、指定した2点間の距離を表示できます。
  • グリッド機能によって格子状の線を表示できます。
    端に小さな領域ができないようにすることも可能です。(V2.0.8.0~)
  • サムネイルを表示できます。 (V3.1.0.0からは、KDviewDF2 で表示しているすべてのウィンドウにあるサムネイルの表示/非表示を一括で切り換えることもできます。)
  • イメージの全景を表示するパンウィンドウを表示できます。
    パンウィンドウには、イメージの表示範囲も表示されます。
    この表示範囲をドラッグすることで、イメージの表示範囲の移動や拡大縮小が可能です。
  • 表示しているファイルと同じフォルダ内にある、同じ拡張子を持ったファイルを、新しいウィンドウを開かずに切り換えて表示できます。 (V2.0.3.0~ 名前順で切り換え。V2.0.4.0からは、更新日時順/ファイルサイズ順でも表示できます。)
  • マルチディスプレイ環境で、複数のディスプレイにまたがってウィンドウを広げることが可能です。(V2.0.6.0~)
  • 表示できるサイズの目安については Q&Aのページ をご覧ください。

    表示機能の例
    図2 サムネイル(左側)とグリッド(オレンジ)と距離計測機能(緑)の例

印刷

  • 表示データを原寸サイズまたは用紙サイズに合わせて印刷できます。
  • ウィンドウに表示している範囲のみの印刷も可能です。
  • 範囲指定モードで選択した矩形の範囲のみを印刷することも可能です。
  • 適した用紙(定型)を自動選択して印刷することが可能です。
    • 印刷機器、データサイズ、印刷の設定条件によっては用紙を自動選択できない、または正常に印刷できない場合があります。
  • 印刷するページを指定できます。(V2.0.1.0からは不連続の複数ページにも対応しました。)

データ処理

  • プリント・プロットデータ、CADデータについてはプログラムに拡張子を登録することにより認識します。
    ラスターフォーマットデータは自動認識します。
    • ブラウザのプラグインには対応していません。(拡張子の関連付けのみサポート)
  • ページ数の多いマルチページファイルを表示する場合、メモリの消費を抑える設定が可能です。(V1.2.0.0~)
  • PDFはイメージデータに変換して表示することも可能です。(V2.0.3.0~)
  • カラーデータ(24/8/4ビット)を減色(8/4/1ビット)して表示できます。(V2.0.5.0で処理を改良しました。)
  • イメージデータを特定のサイズ(A0~A6)に変換してから表示できます。(V3.2.2.0~)
  • 表示データを回転できます(90度単位)。
    上下左右に反転して表示することも可能です。(V3.2.0.0~)

その他

  • スタンプ(任意の文字、イメージ、バーコード)の合成が可能です。
    (バーコードを合成する場合、情報を記述したテキストファイルが必要になります。)
  • 表示イメージのクリップボードへのコピーが可能です。(選択範囲のコピーや、表示倍率でのコピーも可能です。)
  • クリップボードの画像データを、イメージスタンプとして貼り付けることが可能です。
  • コピー等で利用する範囲の選択を、多角形で行うことができます。(V1.3.0.0~)
  • 表示イメージの選択範囲に対して、[切り取り]、[トリミング]、[外側削除]、[移動]を行うことができます。(V1.3.0.0~)
  • コマンドラインから、ファイルを指定して比較できます。
    ただし、パラメータによって設定を変更したり、比較結果を表示せずにファイルに保存したりすることはできません。 (そのような用途には、弊社別製品『RSDF3RS』をお勧めします。)
  • TWAIN対応のスキャナからデータの読み込みが可能です。(V1.2.0.0~)
  • V3.1.0.1からは、利用できる キーボード ショートカット が増えました。
  • 英語OS対応版もございます。(V2.0.8.2より、日本語版と英語版の機能差がなくなりました。)

対応データ形式

ベクターデータ

  • DWG (R12J, R13J, R14J, 2000, 2004)
  • DXF (R12J, R13J, R14J, 2000, 2004)
  • GERBER (RS274X, RS274D)
  • HP-GL
  • HP-GL/2 (ベクター/ラスター混在可能)
  • OFI (ベクター/ラスター混在可能)

ラスターデータ

  • BMP (非圧縮)
  • CALSG4 (type1, type2(tiled))
  • CCRF (Calcomp)
  • EDMICS (RLC, MMR)
  • FAX (MR(G3), MH(G3))
  • FORMTEK
  • FX-MMR
  • GIF
  • IOCA (非圧縮, MMR, IBM-MMR)
  • JPEG
  • JPEG 2000
  • MIE~L
  • NSXPRESS
  • PCX
  • PDF (Portable Document Format 1.7)
  • PNG
  • Sun Raster (非圧縮, MMR, RLE)
  • TIFF (非圧縮, Packbits, G3, G4, JPEG, classF, tiledG4, LZW, DEFLATE)
  • TOS_FILE (MMR)
  • XDW (DocuWorks)
  • XWD
  • その他 (EXIF, PBM, PCD, TGA, WMF, FlashPixなど多数)

注意事項

  • これらのフォーマットは表示できるフォーマットです。一部のフォーマット(ベクターデータやXDW等)への変換保存には対応しておりません。
  • ベクターデータ(プリント・プロットデータ、CADデータ)は、イメージデータに変換して表示します。
  • KDviewDF2 からPDFへ保存する場合、イメージ系のPDFになります。
  • XDW(DocuWorks)を表示するには別途、富士フイルムビジネスイノベーション社製品 DocuWorks が必要になります。対応バージョンは次の通りです。 ただし、サブスクリプション版の DocuWorks には対応しておりません。
  • カラーデータを操作する場合、モノクロデータと比べてサイズの小さなものしか扱えないなどの制限があります。
  • PDFデータを表示する場合、スタンプの合成ができないなどの制限があります。

簡易マニュアル

Q&Aと関連ページ

動作環境

対応OS

  • Windows 7
  • Windows 8
  • Windows 8.1
  • Windows 10
  • Windows Server 2008
  • Windows Server 2008 R2
  • Windows Server 2012
  • Windows Server 2012 R2

価格表

KDviewDF2の価格表
型番 製品名 ライセンス数 価格 (税抜)
KD-VIW0514
(日本語版)
KD-VIW0514E
(英語版)
KDviewDF2
for
Windows
1 30万円
2 35万円
3 40万円
5 50万円
10 75万円
20 120万円
50 160万円
100 210万円
200 320万円
300 430万円
  • 製品定価にサポート費用は含まれていません。別途サポート費用が必要です。
    >> サポート契約について
  • 型番には、ライセンス数が付加します。(例)ライセンス数が10の場合:KD-VIW0514-10
  • デモ版のお申し込みやご購入の際、英語版をご希望の場合は、型番「KD-VIW0514E」または「KDviewDF2 英語版」とご記入ください。
  • ビューア製品はクライアントライセンス製品になります。

関連製品

製品名 製品概要
RSDF3RS 指定したラスター(イメージ)データの比較をコマンドライン上で行い、比較結果を指定したラスターデータに出力する製品です。

更新履歴

2023年3月3日

バージョンアップを行いました。(V3.2.5.0)

  • 10mを超えるベクターデータに対応しました。
  • HP-GL/2の[合成設定]を変換形式に関係なく指定できるようになりました。
  • DocuWorks のバージョンを確認する方法を変更しました。

2022年10月26日

バージョンアップを行いました。(V3.2.4.0)

  • DXF の AutoCAD 2004形式のデータに対応しました。

2022年3月31日

  • Windows XP, Windows Vista, Windows Server 2003 のサポートを終了しました。(V3.2.3.1)
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